2019年4月30日に天皇陛下が退位され、5月1日に皇太子さまが天皇に即位されます。
5月1日の新天皇の即位では、「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」という儀式があります。
「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」では名前の通り、承継されるのは三種の神器である剣と勾玉です。
三種の神器なのに2つ?鏡は承継されないの?と思う人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- 剣璽等承継の儀に鏡がない理由
- 八咫鏡の場所
について書いていきます。
剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀に鏡がない理由はなぜ?
それでは、剣璽等承継の儀で鏡が出てこない理由について調べてみましたので紹介します。
まず、剣璽等承継の儀とは、皇位の象徴である三種の神器と、国璽(こくじ)と御璽(ぎょじ)を受継ぐことです。
国璽(こくじ)と御璽(ぎょじ)というのは、簡単に言うと判子のことです。
三種の神器は、
- 草薙剣(くさなぎのつるぎ)
- 八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)
- 八咫の鏡(やたのかがみ)
のことですよね。
剣璽等承継の儀では、三種の神器である鏡(八咫の鏡)はでてきません。
というのも、八咫の鏡は宮中三殿の賢所(かしこどころ)のご神体とされているからなんです。
つまり、八咫の鏡はご神体のため動かさないので、剣璽等承継の儀式では三種の神器の剣と勾玉の2つだけ出てくるんですね。
三種の神器の八咫鏡の保管場所はどこ?
前述では、八咫の鏡は宮中三殿の賢所(かしこどころ)のご神体であることを紹介しました。
しかし、宮中三殿の賢所に保管されている八咫の鏡は形代(かたしろ)で実物ではありません。
形代とは神霊の依り代(よりしろ)で本物の代わりとして使用され、神の御霊が宿っているとされています。
では、八咫の鏡の実物はどこなのかが気になりますよね。
八咫の鏡の実物は伊勢神宮の内宮に天照大神の神体として奉安されています。
しかし、八咫の鏡を含めた三種の神器は、直接見てはいけないものとされ天皇陛下さえもご覧になったことがなく、実物の真偽は誰にも確かめることができないのです。
この三種の神器や天照大神については「古事記」や「日本書紀」に出てくる神々の物語の中で深く関わってきます。
神々の物語だけでなく、神と天皇の物語も入ってます。
「古事記」や「日本書紀」は現代語で訳されている本もあり読みやすいので、興味がある方は読んでみてください。
神々の伝説が物語として読めるので、おもしろいです。
おわりに
今回は、剣璽等承継の儀に八咫の鏡がない理由と八咫の鏡の場所について書いてみました。
剣璽等承継の儀に鏡がない理由は、八咫の鏡がご神体のためだからでした。
また、宮中三殿の賢所(かしこどころ)の八咫の鏡は形代(かたしろ)であり実物ではありません。
実物の八咫の鏡は伊勢神宮の内宮に天照大神の神体として奉安されています。
三種の神器や天照大神については「古事記」や「日本書紀」の物語で出てきます。
興味がある方はぜひ「古事記」や「日本書紀」を読んでみてください。
了解しました。有り難うございます
譲る場面でも出てきて、受け取る場面でも出てきて、テレビではだれも解説してくれず、二日間疑問で悶々としてしていましたが、この解説を戴いてやっと理解できスッキリしました。有難うございます。
コメントありがとうございます!
参考になってよかったです。