億男(映画)の結末(オチ)と意味は?ラストのセリフや落語から伝えたいことを考察!

10月25日に金曜ロードSHOWで「億男」が放送されますね。

今回が地上波初放送なので、楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

借金を抱えた男が宝くじで3億円当選するも、親友にそのお金を持ち逃げされてしまうストーリーです。

ちょっと考えさせられる内容なので、よくわからないとか結局何が言いたいのか、と思う人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、

  • 億男の結末と意味
  • 億男の落語「芝浜」のあらすじ
  • 億男のラストのセリフや落語から伝えたいこと

について書いていきます。

億男(映画)の結末(オチ)と意味(ネタバレ)

億男はハッピーエンドのような分かりやすいラストではないので、意味不明と思った人もいるかもしれませんね。

結末が結局どんな意味だったのかを書いていきます。

まずは、結末にあたる最後の意味(落ち)を感じさせるシーンについて振り返ります。

一男(佐藤健)は3億円と共に消えた九十九(高橋一生)を探すために、かつて九十九と会社を立ち上げた3人の億万長者たちと会いました。

一男は億万長者たちと会うことでお金について考えるようになります。

一男は借金が返済できれば別居中の妻・万佐子(黒木華)と子どもと一緒に暮らせると信じていました。

そんなある日(映画の終盤)、一男は万佐子と会いお金は取り戻せるから、また一緒に3人で生活できないかと持ち掛けます。

しかし、万佐子はそれはできないと言い、離婚を告げられるのでした。

一男は万佐子にお金に憑りつかれて人が変わってしまったと言い渡されます。

一男は家族に目を向けずにお金のことばかりに目が行っていたからです。

万佐子と別れた後、一男は地下鉄に乗っていると、九十九が一男の目の前に現れました。

九十九は一切手を付けていないと言って一男にお金を返しました。

そして、九十九は一男に「今の君にこのお金はどう見える?」と問いかけました。

お金があれば全てが手に入ると考えていた一男は「全く別のものに見える」と答えます。

一男は「九十九がただお金を持ち逃げするとは思えなかった。何か考えがあるんだと思った。「芝浜」だったんだな。」と言いました。

そして九十九は最後に「夢になるといけない」と言って一男の元を去っていきます。

億男最後ですが、九十九が一男にお金を返し、最後にお金について問いかけているシーンが結末(オチ)を表していますね。

3億手に入れた一男に、冷静にお金について考えさせる機会を、九十九が身をもって与えていたということでした。

一男はもちろんのこと、観ている側としてもお金の価値観については考えさせられる内容でしたね。

億男(映画)の九十九の十八番の落語「芝浜」とは

作中では時々落語のシーンが出てきましたね。

その中でも今回の作品の結末にもつながる「芝浜」について紹介します。

芝浜は、腕はいいが飲んだくれで働かない魚屋の勝五郎とその女房の話です。

ある日、ぐうたら寝ている勝五郎に女房が叩き越こし、今日こそは働くようにと魚河岸へ仕入れに行かせます。

勝五郎は渋々魚河岸へ行きましたが朝早すぎて、まだ魚河岸は開いていません。

そこで浜で時間を潰していると、大金が入った財布が落ちているのを見つけます。

家に戻って女房に財布を見せて「これで遊んで暮らせる」と浮かれ、仲間を呼んで飲んで、酔っ払い寝てしまいます。

翌朝、女房に起こされて魚河岸へ行くように言われます。

勝五郎は「大金が入った財布があるじゃないか」と言いますが、女房は「そんな財布は知らない。夢でも見たんじゃないのかい」と呆れます。

勝五郎は夢を現実と思っていたことを情けなく思い、酒をやめて真面目に働くことを誓います。

そして、腕は良かったので3年後には自分の店を構えるようになります。

大晦日にこれまでの苦労を女房と話していました。

すると、女房が大金の入ったあの財布を出してきました。

女房は「あれは夢じゃなかったんだよ」と言います。

そして、謝りながら、なぜ嘘をついたのか、その理由を語りました。

女房は勝五郎の機嫌直しのためにお酒を用意しており、それを振る舞おうとします。

上機嫌で飲もうとする勝五郎でしたが「だが、待てよ」と躊躇します。

女房は「どうしたんだい?」と問います。

勝五郎は「よそう、また夢になるといけねえ」と言います。

「芝浜」のあらすじを見ると「億男」と同じような内容であることが分かりますね。

「芝浜」のあらすじを知ってからもう一度「億男」を見てみたいなと思いました。

では次に、最後の九十九のセリフについても書いていきます。

億男(映画)の九十九の最後のセリフ「夢になるといけない」から伝えたいこと

前述では落語「芝浜」について紹介しました。

もう分かったと思いますが、九十九の最後のセリフ「夢になるといけない」と「芝浜」のオチが同じですよね。

「芝浜」は九十九の十八番の落語です。

つまり、九十九は最後に「芝浜」を用いて、一男にお金について考えさせていたんですね。

最後のセリフは、九十九が一男にお金のことについて考えたことを忘れてはいけない、ということを含んでいたんですね。

おわりに

今回は、映画「億男」の結末と意味やラストのセリフと落語「芝浜」についてまとめてみました。

最後は突然3億手に入れた一男に、冷静にお金について考えさせる機会を九十九が与えていたという内容でした。

九十九がお金を持って逃げたように見えますが、落語「芝浜」を体現していたんですね。

最後のセリフ「夢になるといけない」がまさにそうでした。

芝浜の内容が分かると、「億男」の結末がよく分かりますね。

気になった方は「億男」をもう一度観てみるとより面白く観れると思います。

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